実話:レイオフ(解雇)を経験して学んだ5つのこと

あれからもう3年も経ったし、そろそろ公開してもいいだろうと思うので書いています。

僕は昔勤めていたアメリカのIT企業、Yelpからレイオフ(解雇)を言い渡され、止むを得ず会社を去った経験があります。今回はその時の話と、そこから学んだことを書きたいと思います。僕はこの経験をきっかけに、独立志向へと変わっていきました。

この記事を通じて自分のビジネスライフを前向きに進めてくれる人が増えたら嬉しいです。

世界最大級の口コミサイト Yelp

Yelpは2004年にサンフランシスコで創業した口コミサイト&アプリです。日本では同時期に食べログが創業しました。よく考えてみたら口コミサービスって始まってから15年も経つんですね。そう考えると口コミサイトはは古株ビジネスのようにも聞こえますね。

Yelpは2014年に日本への参入を果たし、僕はそこで日本チーム創業期のメンバーとして活動を開始することになります。

当時Yelpは世界30ヶ国、200超の都市で活動していて、グローバル展開を急速に進めていた時期でした。なので同僚も世界中にたくさんいました。

サービスを普及する楽しさと難しさ

Yelpを日本で普及するにあたり会社が最初に雇用したのが、僕のようなコミュニティマネージャーです。Yelpはユーザーさんの口コミによって成り立つサービスなので、ユーザーさんと一緒にアプリを盛り上げていく人が必要です。その役目を担うのがコミュニティマネージャーでした。

当時は日本の主要都市にコミュニティマネージャーがいて、地域の人々と一緒にサービスを盛り上げようと、毎日必死に仕事していました。

定期的に世界中のチームメイトとも会話しながら、どういうことをすればユーザーさんが喜んでくれそうか日々試行錯誤していました。難しいながらも日々充実した日々を過ごしていました。

解雇は突然やってくる

日本参入から2年が過ぎ、日本のユーザー数や口コミの数も順調に成長していた時に事件は起こりました。年に2回ほど行う日本チームの合宿を行なっていた最中に、本社からこんなメールが送られてきたのです。

今日はみんなにとても重要な話をするから、タイムゾーンが合う人はできる限りこのカンファレンスコールに参加してほしい

普段こんなメッセージをもらうことなんてなかったので驚きましたが、もしかしたら本社の体制変更かなんかの連絡だろうと思って、気楽に構えていました。

カンファレンスコールは日本時間の夕方に行われる予定だったのですが、会議の直後にユーザーさん向けのイベントを企画していたため、全員移動しながらスマホ経由で参加することにしました。

スマホにイヤホンをつなぎ、会議の様子を伺っていると、役員の人が神妙な面持ちでこう言いました。

今から読む内容は私の本意ではないけど、会社決定なので聞いてほしい。この度Yelpは、北米以外の地域でマーケティング活動を停止することとしました。よって北米以外で働くコミュニティマネージャーは、退職していただくことになります。後日、各地域の担当マネージャーが退職手続きなどについて面談することになったので、その指示に従ってください。これまで頑張ってくれてありがとう。

…えーっと、どういうこと!?僕この後ユーザーさんとイベントの約束あるねんけど、どんな顔してイベントしたらええの!?てか、どないやねん、ドッキリなんか!?

突然のニュースに、同僚もショックを隠せない様子…中には突然過ぎて泣いている同僚もいました。そりゃそうですよね。みんな毎日必死に頑張って、やっと色々と面白くなってきたところだったので…

その後本社の役員と退職日や条件などを調整し、全員会社を去りました。この通達を通じて、世界中のコミュニティマネージャー200名超が一斉に退職し、無職になりました。

レイオフの際、会社はどのような支援をするのか

レイオフは厳密に言うと、会社の都合で雇用を継続できないので、自主退職を促されることだと理解しています。辞める人たちは何も悪いことをしていないので、会社が一方的に解雇することは法的にも難しいのかもしれません。

ではレイオフの際、会社はスタッフに対してどのような支援をするのでしょうか?僕の場合は自主退職を了承する代わりに、会社は次の仕事が決まるまでの数ヶ月分の給料は支払います、という感じでした。

とはいえ予期せぬ退職なので、次探すといってもどうすれば…というモヤモヤは残ります。僕はその後紆余曲折を経て、フリーランスというキャリアを選択しました。

レイオフはとにかく衝撃的な経験でした。必ずしも良い経験とは言えないとは思いますが、この経験から学んだことももちろんあるので、これからそれを共有したいと思います。

1.好きな仕事でも突然なくなることがある

まず一つ目は、情熱を持って取り組んでいる仕事でも突然なくなることがある、ということです。

企業に勤務していると異動を命じられたり、転勤しなければならなかったりと、色々あると思います。レイオフも会社からの通達の一種であって、従わないという選択は基本的にはできないでしょう。

会社員として働いている限り、会社の方向転換に自分が従わないといけないのだな、ということを学びました。それがたとえ自分の好きな仕事であっても、突然なくなることはあるのです。

2.企業が最優先するのは利益であって、個人の意見ではない

企業の使命は、社会に貢献しながら成長し続けることです。そのためには適正な利益を生み出し続けることが必要です。そのために改善が必要な部分に関してアクションを起こすのは当然だ、というのが企業側の論理です。

企業の利益と従業員のやりがいを比較した時に、どちらも大事だけど、企業が最優先するのは利益なんだな、ということを学びました。すべての企業が必ずしもそうではないのも理解していますが、自分の経験からはそういうものだと理解しました。

3.いつの時代も必要とされるには?と考え行動する

では、自分がしっかり生きていくためには何が必要かというと、企業の方針変更でもビクともしない自分になることなんだと理解しました。レイオフそのものは痛い経験でしたが、その辺はかなり明確に理解できました。

この時に感じたことがきっかけとなり、僕はフリーランスのキャリアを選択しました。自分の強みを磨き(差別化)、その強みを必要としている人たちを見定め(ターゲティング)、しっかり仕事していく(価値提供)。サラリーマン時代よりはフリーランスの今の方が人生にハリが出たような気がしています。

4.辛い経験をした同僚とは一生モノの絆が生まれる

またこの経験を通じて一番プラスだったことは、同僚と絆ができたことかもしれません。次のステージを探すにあたり色々情報交換したり、人を紹介しあったり。同じ辛い経験をしたからこそ、仕事では見えなかった同僚の優しさや新しい一面に触れることができました。

同僚が自分の助けになってくれたように、僕も彼らの役に立てないか常に考え、行動しています。彼らの助けのおかげで自分も成長できたと感じます。

レイオフそのものは肯定できませんが、そのことによって同僚と助け合える関係を今でも継続できているのは、ビジネス人生においてかけがえのない財産になっています。

5.常に変化を求めて行動するとチャンスが訪れる

またフリーランスになるという決断をしてから、行動の質が変わりました。「会社の中でどのように自分を高めていけるか」という考えを捨て、「自分が働く業界でどのように自分を高めていけるか」と発想を転換できたことは、自分だけでなく周りにも良い影響を及ぼしていると感じます。

視点が変わることで考える物事の深さや行動力も変わってくるので、当然もたらす結果もインパクトが大きくなっています(悪い時のインパクトも大きいですがww)。

まとめ

最近は世の中の先行き不透明感が漂うニュースばかりで、皆さんも日々不安に思うこともあると思います。でも大事なのはどんな状況でもビクともしない自分になろうと決意し、日々努力することだと思います。

会社勤めしている人も、独立している人も、毎日自分の成長を実感できる日々を過ごしていきたいですね。

この記事が皆さんの日々の成長のための参考になれば嬉しいです。お互い頑張りましょう!